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アスベスト疾患センター

アスベスト疾患センターからのお知らせ

当院では平成17年9月より「アスベスト疾患センター」を開設しました。検診部門、診断部門、診療部門、事務部門で結成され、各部門が協力しチーム医療を行っています。

検診部門・事務部門

アスベスト疾患に関わる相談窓口は健康診断部で個人から企業まで、検診や労災申請などの手続き業務に携わっています。アスベスト検診では、アスベスト関連作業従事者や退職者の検診を行っています。所見が認められた際は診療部門にて精査し、健康管理手帳の申請や労災の申請を行っています。これまで当検診部門では、新規に多くの方々の石綿健康管理手帳の申請を行いました。また、肺癌、中皮腫、石綿肺の患者さんに対し労災補償または環境再生保全機構の補償制度への申請を行い、診療を行っております。アスベスト疾患が疑われる方の受診や、他院からのご紹介などはアスベスト疾患外来で毎週金曜日、予約制で受付けております。

診断部門

放射線科ではCTやMRIなどの精密検査とその読影が行われ、画像診断がなされます。病理診断科では細胞診断や生検・手術組織の病理学的診断、さらに院内外の施設からのアスベスト小体の計測(九州では本院と長崎労災病院が担当)を行っています。このアスベスト小体計測では、労働者健康安全機構主催の講習・実習を修了した技師が標準法を用い、ホルマリン固定肺組織、パラフィンブロック、気管支肺胞洗浄液などからアスベスト小体を抽出し計測しています。アスベスト小体計測は、アスベスト関連疾患の患者さんの補償・救済のための重要な資料となるばかりではなく、他研究機関との共同研究などにも応用されています(下記、「アスベスト小体測定検査」をご参照下さい。)

診療部門

診療部門は呼吸器科と外科で形成され、肺機能検査や組織の生検、外科的手術や薬物治療(化学療法)を行っています。特に悪性胸膜中皮腫の外科的治療においては、限局期悪性中皮腫(Ⅰ期:片側胸膜内に限局した胸膜中皮腫)を積極的な外科的切除の対象としています。手術療法として、広範囲局所切除術、胸膜切除術+肺剥皮術、胸膜外肺全摘術などが用いられています。
これまで悪性胸膜中皮腫に対する有効な薬や手術法はないとされてきましたが、比較的早期例では、手術・放射線・化学療法を組み合わせた集学的治療で長期生存が期待できるようになりました。悪性限局型胸膜中皮腫の中間生存期間は16か月、進展型では5か月との報告があります。当院においても積極的に集学的治療を行い、最善の治療効果を目指しています。
当院では、アスベスト疾患の医療の全てについて、対応していきたいと考えています。
ご相談、お問い合わせは健康診断部までご連絡ください。
 

   
当院にて肺組織より抽出、撮影されたアスベスト小体  

胸膜中皮種:右胸郭の収縮と胸膜のびまん性・結節性肥厚を認める。

  胸膜中皮種:胸膜のびまん性・結節性肥厚を認める。

アスベスト小体測定検査

1.経緯

(1)「石綿による健康被害の救済に関する法律」(平成18年2月公布)にもとづく認定業務の判定に係わる医学的所見の提供。
・主体:環境省 → 委託先(環境再生保全機構)からの依頼。
 
(2)労災補償制度の認定業務の判定に係る医学的所見の提供。
・他の労災認定に対する意見書と同様に労働局・監督署からの依頼。

 

2.業務フロー

 
(Ⅰ)石綿の健康被害を受けたものが医療機関での診断結果に基づき公的補償の申請を行う。
  ①環境再生保全機構:労災補償制度の適用とならないものは救済制度の認定申請。
  ②労働局・署:労災補償制度の適用となるものは労災認定申請
 
(Ⅱ)当院への小体検査の依頼及び検査結果報告
  ①環境再生保全機構:救済制度の認定に際し、医学的な補足資料及び意見が必要な場合。
  ②労働局・監督署:労災認定に際し、医学的な補足資料及び意見が必要な場合。
  ③医療機関:医療機関の研究目的等。

 

3.費用

(1) 診断書作成費用
  「石綿計測結果報告書」(別添1)作成料/20,000 円(税込)
  (労働基準監督署、環境再生保全機構より依頼の場合のみ。研究目的の場合は不要。)
 
(2) 検査料
  ①乾燥肺(ホルマリン固定等)及びBAL液/16,000円(税込)
  ②パラフィンブロック/19,000円(税込)

担当医師紹介

田中 誠一

■アスベスト疾患センターセンター長 ■副院長 ■医療安全管理室室長 ■入院統括部長 ■健康診断部部長

日本糖尿病学会専門医/日本内科学会認定内科医/日本医師会認定産業医

内分泌代謝/糖尿病/骨粗鬆症/膠原病(S.62年卒)

井上 直征

■アスベスト疾患センター副センター長 ■呼吸器内科副部長

日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡専門医/日本結核病学会結核・抗酸菌症認定医/日本内科学会認定内科医/日本医師会認定産業医/インフェクションコントロールドクター(ICD)

呼吸器(H.15年卒)