独立行政法人労働者健康安全機構 九州労災病院

中央リハビリテーション部

中央リハビリテーション部の特色

伝統

1961(昭和36)年に我が国初のリハビリテーションセンターとして稼働しました。長年にわたって蓄積されたノウハウを生かしながら、リハ治療を実践しています。

広大なリハセンターと充実したスタッフ

総面積が約1,400㎡のリハセンターを有します。

広大なリハセンター
<訓練室の風景>

当科の施設基準とスタッフの内訳は以下の通りです。

施設基準
脳血管疾患等リハ料(Ⅰ)
廃用症候群リハ料(Ⅰ)
運動器リハ料(Ⅰ)
呼吸器リハ料(Ⅰ)
心大血管疾患リハ料(Ⅰ)
がん患者リハ料
スタッフの内訳(2023年度)
リハ科医 3人
理学療法士 19人
作業療法士 13人
言語聴覚士 3人
義肢装具士 2人
臨床心理士 1人
助手 2人
日本リハビリテーション医学会 専門医・認定臨床医・指導医 1人
義肢装具等適合判定医 2人
第15条指定医 (肢体不自由、音声・言語・そしゃく機能) 2人
日本障害者スポーツ協会 障害者スポーツ医 1人
日本静脈経腸栄養学会 TOTAL NUTRITION THERAPY修了者 2人
日本理学療法士協会 認定理学療法士 運動器 1人
日本理学療法士協会 認定理学療法士 脳卒中 1人
日本理学療法士協会 認定理学療法士 呼吸器 2人
日本理学療法士協会 認定理学療法士 循環器 1人
日本理学療法士協会 介護予防・地域包括ケア・フレイル対策推進リーダー 1人
3学会合同呼吸療法認定士(日本胸部外科学会・日本呼吸器学会・日本麻酔科学会) 6人
日本心臓リハビリテーション学会 心臓リハビリテーション指導士 2人
労働者健康安全機構 両立支援コーディネーター 7人
厚生労働省 介護支援専門員 3人
テクノエイド協会 福祉用具プランナー 4人
東京商工会議所 福祉住環境コーディネーター2級 10人

早期リハビリテーション

早期からリハビリテーション治療を行うことで、速やかに入院前の生活へ戻ることができるように取り組んでいます。超急性期の患者様には、休院日の土曜日にもリハを実施することがあります。また、独自に作成した指導書を活用して、退院時には自主訓練を指導します。

早期リハビリテーション①
<理学療法の風景>
早期リハビリテーション②
<作業療法の風景>
早期リハビリテーション③
<言語聴覚療法の風景>

術前リハビリテーション

外科や整形外科の手術予定患者様に、術後の早期回復を目指して、評価や指導のために手術前から介入することがあります。特に肺の手術を受ける予定の患者様には、手術の予定が決定した日から入院するまでの間に実施するべき運動や栄養に関する内容を指導しています。

摂食・嚥下・栄養リハビリテーション

我々は、摂食・嚥下・栄養の3つの視点を包括的に捉えてリハビリテーション治療を実践しています。

食べ物がのど(咽頭)を通過する様子をレントゲン室で観察(嚥下造影検査、VF)し、より有効な嚥下の訓練計画を立案したり、安全な食形態の選択や摂食時の姿勢などを評価したりしています。その必要があると判断すれば、我々は入院中に複数回にわたってこの検査を実施します。また、当科は院内の栄養サポートチーム(NST)を主導しています。

摂食・嚥下・栄養リハビリテーション
<嚥下造影検査 (VF)>

義肢(義手・義足)・装具療法

当科には2名の義肢装具士が常駐していて、いつでも義肢・装具を製作し、それをメンテナンスすることができます。筋電義手の製作と訓練も豊富な経験を有しています。また、車椅子などの補装具に関する相談も随時受け付けています。

義肢(義手・義足)・装具療法①
<義肢装具士による義足の調整風景>
義肢(義手・義足)・装具療法②
<筋電義手を用いた調理訓練風景>

ボツリヌス療法

これまでに、のべ約550件のボツリヌス療法を実施してきました。

自動車運転の再開評価

自動車運転シミュレーターを活用しながら、脳疾患患者様の自動車運転再開能力を評価しています。

自動車運転の再開評価 2021年度 2022年度 2023年度
のべ件数 85件 105件 58件

脳疾患患者様に実施する自動車運転再開能力を評価件数は増加しつつあります。

自動車運転の再開評価
<自動車運転シミュレーターの実施風景>

勤労者医療 (治療就労両立支援)

治療としごとの両立をリハビリテーションの立場からも支援しています。

詳しくは、下記をご参照ください。

パラ・スポーツ支援

当科は、日本障がい者スポーツ協会(JPSA)が認定するメディカルチェック協力医療機関です。

研修会

地域の医療従事者および当科スタッフの知識と技術の向上のための生涯教育の研修を目的として、毎年テーマを定めて研修会を開催しています。

最近の研修会のテーマ
第19回(2016/02/13開催) 超急性期からの積極的なリハビリテーション
第20回(2017/02/04開催) 摂食嚥下、みんなどうしてる?
第21回(2018/01/23開催) 意外と知らない!? 地域リハの世界
第22回(2019/02/02開催) 一度、聞いてみたかった。聞いて、見て、役に立つ。
装具と車椅子の話
第23回(2020/02/08開催) 股関節・膝関節の治療 -股関節・膝関節の手術療法及びリハビリテーションについて-
第24回 (未定) 新型コロナ感染症の影響で中止